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もう一度刑事訴追について考えてみる

常勤ではないが また外勤が増えて
少しずつ楽にはなってきた。
当院的には、医師不足は昨年で底を打ったかもしれないと思う。
勿論 6年前とは比較できないほどまだまだ医師不足は深刻だが・・・

外科である当教室の今年の入局者は5名に達した。
入局者がない時期が続いていたことを考えれば、大変に嬉しい。
このことが外勤の増加にもつながっている。

当科に限って言えば、やはり勧誘にあたって昨年の大野病院事件と割り箸事件の無罪確定が勧誘する側の目線を上げることにつながり、雰囲気が良くなっていたとも思える。

しかし、

大野病院事件と割り箸事件の無罪確定
大野病院事件判決時の政府高官による反省の談話

だけに 甘んじていてよいのだろうか。
そもそも医療事故に刑事訴追が何故発生したのか
医療側からの改善提案がないかぎり、いつ何時 刑事訴追傾向が復活するかわからない。

やはり医療事故調査委員会に関する論議には熱心でなければならないと感じる。

医療事故調査委員会に関する論議には さまざまな問題点はあるが 全体的にみて
刑事訴追の部分で、いつも遺族側の思いと医師側の考えがぶつかって
論議が頓挫している部分が最も大きいと思う。

>故意が疑われる場合

が刑事訴追対象なのは、遺族側も医師側も同意

さらに私としては再発防止こそ念頭におきたく、さらに刑事介入を招いたのが広尾事件でのカルテ改竄 事実隠蔽であり、この改竄 隠蔽 というのは再発防止を妨害するものだから、私も釘を刺したほうがよいと思う。

従って、この故意の中に

「事実隠蔽 カルテ改竄が疑われる場合」

も、刑事訴追対象として特に明記すべきと考える。

問題は

>重大な過失

だ。ここで頓挫してしまう。

要するに業務上過失致死なのだから、これで問われるのは
「注意義務違反」ということになる。
そこで解り易くかきなおして、さらに昨今の情勢からこんな風な但し書きをつけてはどうかと考えた

「重大な注意義務違反。ただし、勤務状態が労働基準法に違反している場合は、個人の刑事責任は免訴し、施設 自治体 国家が賠償責任を負うこととする。」

これは実質的に現時点での医療者は刑事免責されるし、今の問題の明確化にもなり 御遺族の理解も得られるのではないかと思う。労基法違反での業務上過失致死免訴については、交通事故を引き合いに反対されるかもしれないが、その時は 応召義務に対する考慮を主張することになると思う。

法律に関しては素人考えだが、なんとなく医療事故調の論議も低調になっているようにも感じる。
今朝 思いついた事を忘れないうちに 全国区の医療系MLにも投稿してみた。

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