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準備したくても準備できない血液

 ほとんどの一般の方が 輸血は買取り制に変わっており、返品が効かない事をご存じない事を知った。

 かつては輸血用の血液というものは、手術前に念のために多めにオーダーしておいて、大丈夫だったら返品するというシステムであった。また、突然の外傷に対する備えとして 各救急病院にストックもあったものだ。期限近くなったら返品できた。

 しかし、献血量が少なくなったためか、医療費が高くなるという理由からか、輸血用血液は買取り制に変わってから久しい。当然、使用期限はあるが、返品は効かない。

 一方、病院経営も 医療費削減策から苦しくなるばかり、到底 不良在庫をかかえられなくなった。念のために沢山用意しておくということができなくなった。

 かつての制度では 血液を無駄にしすぎる・・・という面もあったのだろうと思う。しかし、本当にすべてが無駄な血液だったのだろうか?
それは かけがえのない命を守るための社会がかけるべき保険だったのではないだろうか? 実際に外傷分野で亡くなっている命はあるとおもう。 自分も悲憤慷慨したことがあった。

 大野病院事件では、止血も致死性不整脈の前に完了しているし、血圧も血色素も保たれていた。したがって血液も実は間に合っていた可能性はあるとおもえるが、誤解とはいえ、一般の関心が輸血に向かっているのなら、この際 この不条理さに目をむけていただきたいものだ。

 献血が増えて 血液の買い取りがなくなって、念のためにの血液もストックできて、 政策的にも医療抑制策から増大策に転じたら、外傷分野でも、もうすこし助かる命はあると思える。

 医師 患者が 手を取り合って、こういう方向に進めば 建設的だと思うし、亡くなった方もすこしは浮かばれる。

それには もろに血液と金が必要だ。

http://www.jrc.or.jp/active/blood/pdf/19toukei.pdf

をみるかぎり、献血量は年々へっている。日赤は人員削減努力をしているが経営は厳しい。返品されてはやっていけない状況だ。

国民の理解があれば なんとかなるかもしれない。

献血は呼びかける。そして経営についてはやはり公費でもっと補助してやるべきだろう。

金の話は 政治の話だ。

もうすぐ衆議院選があるらしいが、 どの党がどんなこというか、よく聞いて
少なくともかならず投票にいくべきだ。

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返品ができない理由はPL法らしいという指摘をうけた。

つまり、品質の保障ができないから、日赤が拒否・・・

・・・うーーん、 信頼していただけないというのなら、どうにもならない。
でも それで 余裕のある血液供給が絶たれている現実はある。

それならば国家予算的に

1.廃棄費用補助

2.在庫管理、流通管理を施設基準などで保険点数的に評価して
日赤に頼らない病院同士の流通システムの構築を促す

などを提言していこうかと考える

それが実現すると、余分に血液オーダーできるようになって、医療の安全度は増すが、結果的に血液廃棄量増えるので、ここで、初めて献血の推進が意味を持つ。

これらのお金は 医師不足対策用の予算ではないから、やはり毎年2200億円削られていく医療費の中で要求しなければならない。
それでは、医療のどこかにしわ寄せがいくからだめだ。

安心医療に必要な物として これまた別枠で引っ張ってくるしかない。

衆議院選前の各党のマニフェストに推薦したい。

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コメント

道徳・倫理・人道を無視して良いなら。
売血を法制化するのも一手かもしれません。
献血は『善意』の上だけに成り立っています。
日本人がどれだけ善意に溢れていても、血液が足りないのが『現実』
ならば、売血を合法にすれば血液が集まるかもしれません。
『タバコ銭稼ぎに、チョット売血』なんて。

不謹慎なのは承知の上。不愉快に思われるなら削除を。

私自身、心筋梗塞バイパス手術で輸血して頂いた身の上。
出来る事なら、いくらでも献血したい。それが私に出来る恩返しの一つだから。
でも、私一人じゃ限度がある。献血に誘うにも限度がある。だったら。。。と思うのは私だけだろうか。

投稿: 神雷親父 | 2009年2月13日 (金) 00時49分

神雷親父 さん
コメントありがとうございます

問題は・・・どうも 血液が足りないってことよりも 採算とか不採算とかいうベースで話が進められている所にある・・・

・・・ここのところが どうも私にはスイッチがはいってしまうところなのです。

血が足りないってのなら、ある程度納得がいくのですが・・・・

投稿: ベース医者 | 2009年2月13日 (金) 01時07分

>心筋梗塞バイパス手術で輸血して頂いた身の上

お大事になさってください。

投稿: ベース医者 | 2009年2月13日 (金) 01時09分

GVHD予防に照射血が使われるようになったのも一因かと。>返品不能

投稿: | 2009年4月 3日 (金) 11時44分

コメント ありがとうございます。

えっと、ちょっと解らないのですが
照射血ですと、なして返品でけんようになるのですか?

よろしければお教えください。

投稿: ベース医者 | 2009年4月 3日 (金) 14時29分

私が現役の頃は1.照射するとKが増える。2.放射によるリンパ球以外の血球への影響 を考慮し返品不可(廃棄処分)になっていたと記憶しております。最近はどうなのでしょうか?

投稿: R・Y・U | 2010年1月28日 (木) 11時47分

ああ、なるほど。
しかし、そうなると、照射血そのものを当該患者に使うこと自体が問題になってくるような気もしますが・・・

投稿: ベース医者 | 2010年1月28日 (木) 12時16分

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