« 夢物語 | トップページ | 無意味だった新臨研 »

5人組ではどうだろう。

5人組というのは、江戸時代の連帯責任のとらされかただ。

さて、最近、医療訴訟報道に対するコメントに書きこんでいる内に、
我々の生と死を分つものを直視しつづける日常というのは
我々のの常識というものを、どんどん一般から離していくということを再確認した。

医療は不確かな物であるのは当たり前だ。神様にしかわからない判断は常々あり、結果的に ああしておけばよかったと思える事は いくらでもある。

一方、一般の方にとっては、医療は非日常であり、医師は なんだか金持ちそうな集団でしかない。商売と同様に考える。

そのギャップが 今の医療崩壊を招いている。

医師個人を訴える。
訴えられている内容は無理な注文と医師はいう。
恵まれているのだから(実はそれも間違い)それができないのなら 辞めたら・・・と一般人は思う。
それだったら 辞めてやる・・・と医師は思う。そしてリスクの多い現場から医師はいなくなったわけだ。
救急でもなかなか受けてはくれない。それでも医師のせいだと一般の方は思う。 責められて、アホらしくて、また医師は立ち去る。

すべて、現場の常識が一般に理解できないためだと思える。 

で、医療事故調査委員会なるものも検討されているようで、一生懸命パブリックコメント書いたが、論議の報告をみていると、我々には 到底、この委員会が信用できない。現場からかけ離れた意見をいう法曹界もあり、到底、この人達が混じった委員会に報告するのはご免だ。やっぱり危険な分野の医療は辞めるしかない。

と・こ・ろ・が

医師は、医師からの指摘であれば、甘んじて受けるとおもう。同じ現場にいるからだ。

そこで、単純に連帯責任ではどうか・・・と思いついた。
医師を同一指導体制にあるいくつかにグループにわける。
別に5人でなくてもいい。 学会でもよい。
で、医療過誤と患者サイドがかんがえれば、このグループごと訴えるわけだ。
賠償金は 共同ではらう。つまり、賠償保険料は グループごとに設定される。たとえば学会の連帯責任であれば、産婦人科とか、外科とはは・・・次第に保険料はあがってくるだろう。その部分については、診療報酬で考慮していただく。 学会が認定した専門医の医療行為について、学会が責任を持つという形でもよい。保険料は専門医更新料でまかなう。ここで初めて専門医というものに実際的な価値が生まれる。そしてリスキーな手術のオペレーターも自動的に専門医になってくる。

医師にとっては、個人で訴えられないから、自動的に個人に対する刑事訴訟は消滅。リスクはへり、賠償に耐えれる。理不尽な訴えには連帯して対抗することもできる。

 しかし、それ以上に、普段の仲間同士のチェック体制がきびしくなるだろうことが大きい。そして本当によくない医師は、仲間の中できびしい処断が課せられるであろう。つまり、人の治療方針にケチをつけない・・・という習慣が、保険料上げられるかも知れないという運命共同体になることにより、口出しできる大義明文が得られるのだ。

それが、一番の医療にとっての利益だ。事故再発も防げる。

 事故再発防止・・・医療訴訟に携わる原告の方は、どうだろうか、これこそが訴訟のモチベーション、本来の目的ではないだろうか?やはり、目の前の医師が憎くて、個人相手に訴訟したいだろうか?

 医師にとってはどうだろうか。この方法にすれば、自動的に医師個人を刑事で訴える事はなくなるのだが・・・やはり厳しすぎるだろうか?

|

« 夢物語 | トップページ | 無意味だった新臨研 »

コメント

飛んできたすずめです


5人組保障制度。
それって、とっても良いかもしれません。

でも、「保険」としては難しいんじゃないかな。
だって、3日ほど余分に寝込むミスの可能性のある内科と、間違ったら生涯にわたって半身不随っていう産婦人科とじゃ、要求される補償額はめちゃくちゃ違うんじゃないでしょうか?


本当は、理想論ですけど、一番望まれるのは、
理由のいかんに関わらず、障害を持って生まれた子供は、生涯にわたって、お金には困らないようにする。
そういう社会福祉制度だと思います。今、そういう状態で生まれてしまったり、後遺症が残ったりすると、その後の経済状態が困窮してしまうことが見えてるから、「保障」として金銭を要求したくなります。
障害を持つ人たちも、欲しいのはお金じゃなくて、自立とサポート。そういうインフラが充実してないので、お金に換算するしかない現実もある気がします。

無過失保障制度なんかも、そういう方向性で行ってくれないのかなと思うんですけど。


でも、その保障、以外の部分としては、5人組システム。ピアレビュー的に使えないのかなって、思うんですが、どうでしょうか?

投稿: | 2008年10月 7日 (火) 14時23分

すずめさん
コメントありがとうございます。

補償額の違いは 診療報酬で反映していただくというアイディアです。
自然にリスクの多い科の報酬は高くするということになりますので、もうすこし人があつまらんかなぁ・・・って思います。

それよりも、とにかく未然に事故を減らす方法をお互いに指摘できるようにすることが大事です。

投稿: ベース医者 | 2008年10月 7日 (火) 17時21分

初コメです。
医師を取り巻く法律がどうなっているのか、勉強不測なので申し訳ありませんが。
そもそも、『遺族とは言え、素人がプロに訴訟する事』自体が、どうして出来るのか不思議です。

同じ患者を同様に診ている(先輩)医者が、『今の診療はおかしいだろ!』って言うなら判りますがね。。。
全ての治療に対して、『ああすれば、もっと良かった(助かった)かも・・・』は、証明できません。
再現確認も出来ません。
又、『間違えちゃった、ゴメンね』が許される訳でもありませんよね。
治療全てが『一発勝負』だからです。
(と、思うのです)

で、あればホールインワン保険と同じで良いのでは?
『イザという時の保険』です。
損害保険会社が掛け捨てで作れない物かしら。
と、思ってしまいます。。。。

そもそも、医者の医療行為に対して訴訟できる事が不思議なのですが。。。

投稿: 神雷親父 | 2009年2月13日 (金) 00時27分

神雷親父様
コメントありがとうございます。

我々が人間として約束できることは、その時点その時点でのベストと思われることをしていくということです。

と、いうことは、故意にベストを尽くさなかったという事であれば、これは 流石に素人がプロを提訴してもよいのかもと考えます。

もちろん、結果論でいわれたら、それは無理ですから医師を辞めるしかなくなります。

5人組の考えは、事故以前の体制について、プロ同士がお互いに物を言い合える根拠を作るというところにあり、大事なのは発生防止と考えるところに主眼があります。

命失われてからでは、遅いからです。

投稿: ベース医者 | 2009年2月13日 (金) 00時49分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/176443/16689783

この記事へのトラックバック一覧です: 5人組ではどうだろう。:

« 夢物語 | トップページ | 無意味だった新臨研 »