« 平均台 | トップページ | 5人組ではどうだろう。 »

夢物語

やっと低医療費政策批判が 新聞社に報道された

http://cc.msnscache.com/cache.aspx?q=8339385262979&lang=ja-JP&mkt=ja-JP&FORM=CVRE

http://www.mainichi-msn.co.jp/science/medical/crisis/archive/news/20070123ddm001100103000c.html

今まで偏向した報道ばかりしてきたこの新聞社にしては上出来だ。
しかし、これは医療崩壊が都市部にやっと波及したからであろう。結局のところ、各新聞社の本社は都市部にある。

しかし、有能な医師が医療を放棄していった「本当の理由」に思い至るまで、まだまだ時間がかかるのだろう。

事ある毎に 人様の日記に書きこんでしまっている。迷惑をかけているががとにかく、地道にやっていくしかない。

本当の事なのだから、いつかわかってもらえる時は来るはずだ。
でもその時まで何人の命が失われていくのだろうか。

夢物語だが、
もしも、医療費がふやしていただけるとして、リスキーな分野の医師たちが望むのは高い給与などではない。

望みは、身の保証だ。

たとえば
ある条件下での医療関連死における刑事訴追の免責の保証。

ある条件とはたとえば、同意書の存在だ。 

ここに死亡可能性が明記されている.それは操作ミスの可能性も含んでいるわけだが、その上でいちかばちかチャレンジしないと100%の死がまっている.

その中で患者様が同意してチャレンジしてきた.

その結果死に対して
交通事故と同じ刑事罰の業務上過失致死というのはおかしい。

我々は人間だから、絶対にミスをする。
それによって常に患者様を死なせる可能性がある。
決してやりたくてミスしているわけではない。

給与が3倍になっても、それで刑事に問われてはみわない。それが甘えだというのなら、皆 人間だから止める。治療は神様にお願いすればよろしい。

それが 今 おきている医療崩壊なのだ。

一方、患者サイドにも、まずは無過失保証を整備する。さらに迅速に対応する専門家による第3者機関を設けて迅速に医療過誤を判定して救済する。
もしも 医療費が増えるとして、我々の給与よりも、こういった方面に使っていただく方がよい。

医師への処分は、それが専門家による審査の結果であれば甘んじて受ける ・・・

これは、大事だ.

科学的真実がただ感情や社会情勢でねじ曲げられる事があってはならない.それは中世の宗教裁判と同じだ.

警察がまったくの無知蒙昧で科学的真実を尊重する意志もなく信じられないことは大野病院の事件を初めとする警察の対応でわかってしまった.

http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20070126k0000e040046000c.html


http://www.mainichi-msn.co.jp/kurashi/kenko/news/20070126ddm002100029000c.html


最近、堀病院や、奈良県の大淀病院の事例で、検察警察にも医療の実情を考慮した知性ある判断が示されているようであるが、おそらく産科に代表されるリスキーな分野の医師達は、この大野病院の事例の無罪が確定し、さらに警察検察の専門家意見を聞かないままの暴挙に対して、再発防止のための責任者に対する厳正な処分人事がおこなわれないかぎり現場にはもどらないだろう。

奈良県大淀病院での事例については、子癇失神→異常高血圧→脳出血のながれで亡くなった訳だが、素人は脳出血を子癇と誤診したと未だに信じているのではないか?.脳出血の時点で 脳外科的処置ができないあの施設で、構造的に遠いCT検査室までCT撮りにいっていたら妊婦だけではなくて、酸素投与がおろそかになりがちな検査室への移動や検査中において胎児まで死亡、あるいは障害を残ししていた可能性があるが、素人はいまだにCTとればなんとかなったと信じているのではないか・・・.不幸だが、どうにも救命できないことはある.そこで次善の策をとる. 彼は本能的に子供を救ったのだ。
このような高度判断の評価には、専門家の目が必要だ.前述のように大野病院事件に至っては、産婦人科の意見など聞かないまま起訴していると弁護側は指摘している.

そこで、利害関係をもたない第3者の専門家委員会の創設だ.これをなんらかの方法で機能させないといけない.
正直なところ、このような対策をしないとリスキーな分野に医師はもどってこない。


・・・もしも

夢物語だが、
もしも、医療費がふやしていただけるとして、リスキーな分野の医師たちが望むのは高い給与などではない。

望みは医業に専念できることだ。

たとえば、カルテがIT化されても、事務の負担が減っただけで、我々は事務の代行をしているに過ぎない。世の中は、それがあたかも美徳であるが如く、医師の雑用を増やしてきた。患者様の目をみられない。パソコンのモニターを睨んでいなければならない。

それは、医師が悪いのか?どこか間違えていないだろうか? 変革の方向は、我々が患者様に向かう時間を増やす方向であってほしい。

また、お役人が創設した煩雑な書類が多すぎる。

それが必要な物なら医業秘書を整備して我々は書類に目を通してサインする。 医業秘書を雇用すれば点数が加算されるような制度。 これにより、我々の注意力は飛躍的に目の前の患者様に向くし、患者様にも御家族に説明できる時間は増える。

もしも 医療費が増えるとして、我々の給与よりも、こういった方面に使っていただく方がよい。 医療秘書の人件費だ。

正直なところ、このような対策をしないとリスキーな分野に医師はもどってこない。

・・・もしも、医療費がふやしていただけるとして、リスキーな分野の医師たちが望むのは 高い給与などではない・・・

|

« 平均台 | トップページ | 5人組ではどうだろう。 »

コメント

こんばんは。お返事をいただき、有り難うございます。

今の現場で働く外科医の心境からすると、
10年後、20年後のために医学部定員を
増やすことより、医療費を増やすことの方が
最重要課題のようですね。

医療秘書、アシスタントを秘書と呼ぶのか、
を増員するのも良いと思いますが、
玉川病院の胸部外科部長である栗原先生は、
フィジシャン・アシスタント、医療助手という
制度を導入にすることで、医師はより手術に
専念できるようになるといってます。

医療助手とは、海外では導入されている、
手術の助手、処置、患者への説明、処方等を
医師に代わって、もちろん医師の監督下で、
行う専門職のようです。僕が云うまでもありませんけど・・・。

看護婦さんとの兼ね合いが難しいかもしれませんが、
現場の医師としては、このような制度の導入を
望まれるものなのでしょうか?

素人ながら、医師が手術に専念出来るのであれば、
素晴らしい制度だなって思ったものですから・・・

投稿: 脂肪の塊 | 2008年9月 5日 (金) 22時32分

脂肪の塊さん
そうなんです。
書類かいてもらうだけでも これだけ楽になるのですから、そんな助手がいたら どんなにいいかと思います。手術に専念できます。

つまり、今の実感として、ほしいのはお金よりも寝る時間なのです。それがあってはじめて 真っ当な手術や判断ができるというものです。

で、医療費を増やすのなら まずはこういう人々を雇用する人件費にしていただきたいと思うのです。それが寝る時間に直結します。

ですから、診療報酬に こういう方々を雇用したら点数を増やす仕掛けにするのです。

とにかく、一般の方が医療に参画できる仕掛けをつくれば、現場での事故が減る可能性があります。逆に 医療の不確実性なども広く知られるようになるので、無理解な訴訟もなくなります。雇用の創設にもなります。一石三鳥にも四鳥にもなる政策です。

道路関連の雇用を こういった方面にシフトしていくことこそが、団塊の世代の方々がリタイアして、通勤しなくなり病気勝ちになってくるここ30年間の国家の大計ではないかと、このように考えているのです。

投稿: ベース医者 | 2008年9月 6日 (土) 11時27分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/176443/13800445

この記事へのトラックバック一覧です: 夢物語:

» [過労問題を美談にすりかえるマスコミ] [東京日和@元勤務医の日々]
 このM日新聞の記事、反響特集が、一種の不幸自慢大会になってしまっているような気がしました。小松先生のコメントをしっかり読んで行きたいところです。 ところで、過労でみなさんは所轄の労働基準局とかに問い...... [続きを読む]

受信: 2007年2月25日 (日) 13時10分

« 平均台 | トップページ | 5人組ではどうだろう。 »